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第18章 訣別

"馬鹿、暴れるな……！"




沈んでゆく彼女に向かいながらレオンは心の中でそう叫んだ

段々に彼女の力が抜けていくのはそれが伝わったからだとｰｰｰそう思いたい





春の初めの、まだ冷たい水の中でｰｰｰ

ようやく追い付いて彼女の腕を取った



｢…っ……｣



彼女を抱き寄せ支えるまでは良かったが、戻れない

服が重すぎる

ただでさえ重いドレスが水を吸ってリリアを引き摺りこもうとしていた



ｺﾞﾎﾟｯ



"…っ……落ち着け……"



レオンは一瞬だけ目を閉じた

ここで焦れば助かるものも助からない







救えるものも、救えなくなるｰｰｰ