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第18章 訣別

ｺｸﾝ…










リリアの喉が小さく音を立てたのを聞いて、一端唇を離す

そしてまた同じようにして彼女に水を飲ませた



何度も、何度も。



どんなに頑張っても口の端から水が伝い出てしまう

それでもレオンは彼女の身体が楽になるようにと何度もリリアに口付けた







｢……レオン、もう大丈夫だろう。とりあえず体を拭け｣

｢…ああ……｣



そう言って布を受け取るが、リリアを包むばかりで自分から滴る水には気付きもしない



｢レオン！　お前もだ｣



わざわざ肩にかけられた布さえ彼女の為に取り払おうとした時、ミゲルがついに呆れ果てて言った



｢全く……リリアを助けてもお前がどうにかなったんじゃどうしようもないだろう｣

｢……｣

｢これくらいで取り乱すな、お前らしくもない｣

｢ﾌｯ……それもそうだな｣



ようやく正気を取り戻したのか、レオンは少し自嘲気味に笑った



｢少し部屋で休ませる。ミゲル、後始末を頼みたい｣



ゆっくりと立ち上がってリリアを船室へと連れて行く

そしてそっとベッドに寝かせるといきなり服を脱ぎ始めた



濡れた服をいつまでも身に着けているのは賢くない

レオンは裸になると



｢甲板にでも干しておいてくれ｣



とミゲルに服を預けた



｢……了解した｣



下着を渡されても顔色一つ変えないミゲル

そのまま部屋を出ようと足を変えた