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サイドストーリー6
第8章 横浜発 7:54③
約束通り、フットサルの試合を見に来て
亮の腹筋にドキドキ・キュンキュンする。

ユニを着替える時にあからさまに裸の腹筋を見るのも好きだけど
胸元をつまみ上げて顔の汗をぬぐった時に見える
チラ見の腹筋がたまらない!

ルールを知らない私は
ゴールの時にしか歓声をあげることは出来なかったけど
亮の腹筋にずっとドキドキしていた。

その後、この前のように飲みに行き
亮がみんなに無事に付き合い始めたことを報告すると
皆は「良かった、良かった」と大笑いだった。
(女の子は不機嫌だった)

少し酔って来たころ、亮が席を立った時に一人が思い出したように言った。
「木曜日だったかな?亮から電話で試合を組んでくれって言われたのは?」
「そうそう。確か木曜日だ」
「俺らが絶対に勝てる、年配チームを選べって言われたんだ」
「お前今仕事が忙しいから、当分試合無理だって言ってただろ?って言ったんだけど」
「絶対に次の土曜日に試合組めって言われたんだよな~」

そうなの?

「で、さくらちゃんを連れてきたから、ああ、って皆納得したんだ」
「え?」

「今まで、女の子なんか試合に連れてきたことないのにさ」
「年配チームと組んだのは自分たちが絶対に勝ちたいから」
「カッコいいところを見せたかったんだろ」
「でも、それでうまく行ってよかったよ」

亮ってば・・・声をかけた翌日、私が電話した後に試合を組んだの・・?

「あのさ、そーゆーのって普通ばらさないのが友達じゃないの?」
席に帰ってきた亮が、顔をしかめてそう言った。

「まぁいいじゃん。上手く行ったんだから」
「・・・まぁね。でも、さくらが俺に惚れたのは、
試合中にカッコ良かったからじゃないけどね・・・」
「へぇ」
「さくらちゃんは矢野のどこに惚れたって?」

「腹筋・・・」

END*****


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