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横浜発 7:54
第2章 R
7時より少し前に改札に着いて、矢野さんを待っていると
15分遅れて矢野さんが駆けてきた。
「ごめ・・・」
肩で息をして、ネクタイを緩めてボタンを1つ外したワイシャツの胸元から
風を身体に送り込んだ。
「いえ。忙しいようでしたら、今日じゃなくても」
そこまで言った私の目の前にストップ!と言うように手のひらが飛び込んできた。
「だろ?遅い時間に待ち合わせだと絶対今度でいいと言うと思ったンだ」
「・・・・」
「だから7時にした。でも出るときにどうしても外せない電話がかかってきて
遅れた。ごめんな」
「・・・・いえ」
「さて、美味いもんでも食べに行くかぁ」
でも、ノープランだ、ごめん。と謝った矢野さんに
「いえ。ナンパしたのは私ですから」
と言うと、矢野さんはニヤッと笑った。
「じゃぁ、私がたまに行くお店でも良いですか?」
そう言って誘ったのは高層階のイタリアンレストラン。
丸いテーブルの周りをほぼぐるりと囲むような背もたれの高いソファーは
それぞれのテーブルを隔離している。
それぞれのテーブルから、他のテーブルの様子は見えない。
私たちは運よく、窓際のテーブルに着くことができた。
目の前には横浜港の夜景が一望できる。
15分遅れて矢野さんが駆けてきた。
「ごめ・・・」
肩で息をして、ネクタイを緩めてボタンを1つ外したワイシャツの胸元から
風を身体に送り込んだ。
「いえ。忙しいようでしたら、今日じゃなくても」
そこまで言った私の目の前にストップ!と言うように手のひらが飛び込んできた。
「だろ?遅い時間に待ち合わせだと絶対今度でいいと言うと思ったンだ」
「・・・・」
「だから7時にした。でも出るときにどうしても外せない電話がかかってきて
遅れた。ごめんな」
「・・・・いえ」
「さて、美味いもんでも食べに行くかぁ」
でも、ノープランだ、ごめん。と謝った矢野さんに
「いえ。ナンパしたのは私ですから」
と言うと、矢野さんはニヤッと笑った。
「じゃぁ、私がたまに行くお店でも良いですか?」
そう言って誘ったのは高層階のイタリアンレストラン。
丸いテーブルの周りをほぼぐるりと囲むような背もたれの高いソファーは
それぞれのテーブルを隔離している。
それぞれのテーブルから、他のテーブルの様子は見えない。
私たちは運よく、窓際のテーブルに着くことができた。
目の前には横浜港の夜景が一望できる。