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横浜発 7:54
第6章 下
「なんか色々分からなくなっちゃって」
「分からなくなったって・・・俺と付き合うのが?」
こんないい天気に、仕事をさぼって海に来たのに。
話している内容はなんだか冷たい。
「仕事を無理してまで、朝同じ電車で行く意味はないような気がするけど。
それでもあの2分は私にとって、とっても大事な時間で。
矢野さんが私に内緒で無理をしていたのも
今後ずっと続く訳はないと思うし。
そーゆーのって、秘密にしていてこの関係は続くのか不安になったり」
「うん」
「いつの日か、矢野さんがあの電車に乗ること自体が
負担になるんじゃないかと思ったり」
「うん」
「色々考えるのに、時間が欲しかったんです」
風は秋風だった。
日差しも、ギラギラではなくなっていて。
今年もすっかり秋になった。
「さくらは、俺の事よりそれを言った女の子たちを信用したんだ?」
『女の子』に聞いたなんて一言も言ってないのに。
「トイレだろ?帰って来てから変だった」
「・・・・」
「あいつら。余計なことを」
矢野さんは爽やかなイメージとは程遠く、小さく舌打ちした。
「分からなくなったって・・・俺と付き合うのが?」
こんないい天気に、仕事をさぼって海に来たのに。
話している内容はなんだか冷たい。
「仕事を無理してまで、朝同じ電車で行く意味はないような気がするけど。
それでもあの2分は私にとって、とっても大事な時間で。
矢野さんが私に内緒で無理をしていたのも
今後ずっと続く訳はないと思うし。
そーゆーのって、秘密にしていてこの関係は続くのか不安になったり」
「うん」
「いつの日か、矢野さんがあの電車に乗ること自体が
負担になるんじゃないかと思ったり」
「うん」
「色々考えるのに、時間が欲しかったんです」
風は秋風だった。
日差しも、ギラギラではなくなっていて。
今年もすっかり秋になった。
「さくらは、俺の事よりそれを言った女の子たちを信用したんだ?」
『女の子』に聞いたなんて一言も言ってないのに。
「トイレだろ?帰って来てから変だった」
「・・・・」
「あいつら。余計なことを」
矢野さんは爽やかなイメージとは程遠く、小さく舌打ちした。