この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
潮騒
第10章 出産 ー高波ー
「ええ人よ。ちょっと不器用でぶっきらぼうなだけ。義弟の浩二郎さんも。タエに甘いけど、皆んなに優しいん。末の良太郎もしっかりしとる。今は入院しとるけど、お義父さんも優しいんよ。」
「なんや、めちゃくちゃなんは婆ァとタエだけかいな。」
「あと、チヨ姉さんも、時々帰ってくるけど、お義母さんとよう似とる。」
「敵が三人、味方が四人か…けどうち二人は出稼ぎに入院、残りが子供とあの浩二郎じゃなぁ…不利やんか!」
敵味方、というタツノの表現に、菊乃はプッと噴き出した。
「今まで、ずっと独りやと思てた…けど、そうやな、私には味方が仰山おるわ。あんたも、小吉っちゃんも勝兄も、サキゑ姉ちゃんも…」
「そうやで。あたしは何があってもあんたの味方やからな!あたしにできることは何でもしたるから、何でも言いよ?あんたはもっと人を頼ったらええんや!」
タツノの心強い言葉に、菊乃は笑って頷いた。
「なんや、めちゃくちゃなんは婆ァとタエだけかいな。」
「あと、チヨ姉さんも、時々帰ってくるけど、お義母さんとよう似とる。」
「敵が三人、味方が四人か…けどうち二人は出稼ぎに入院、残りが子供とあの浩二郎じゃなぁ…不利やんか!」
敵味方、というタツノの表現に、菊乃はプッと噴き出した。
「今まで、ずっと独りやと思てた…けど、そうやな、私には味方が仰山おるわ。あんたも、小吉っちゃんも勝兄も、サキゑ姉ちゃんも…」
「そうやで。あたしは何があってもあんたの味方やからな!あたしにできることは何でもしたるから、何でも言いよ?あんたはもっと人を頼ったらええんや!」
タツノの心強い言葉に、菊乃は笑って頷いた。