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潮騒
第11章 正一郎の帰還 ー白波ー
それから10日ほどは、タツノとサキゑがかわるがわる様子を見に来てくれた。

菊乃は寝たり起きたりだったが、家事を完璧にこなす事は出来ず、二人に大分助けて貰った。
剛志を産んだ時より、肥立ちが悪かったが、長く休むことは許されなかった。

出産から数日で盆を迎えたが、頼んでもいない墓の掃除までタツノが気を利かせてやってくれたお陰で随分と助かった。
それでもヨシはそんな内々の事まで他人にやらせるとは何事かとブツブツ文句を言いに来たが、偶々居合わせたタツノが、

「そう思うんやったらおばさんなりタエなり、手はあるやろう? 自分ら何もせんとってからに、産後の嫁の身ひとつ気遣ってやられへんのかいな? あんた自分とこのチヨちゃんが婚家でそないな扱い受けとったらどう思う?これから菊乃に何か言う時はそれ考えてから言うこっちゃ。でないとあんたが菊乃に言うたんと同じ事をチヨちゃんに言うようにタタキのおばさんにあたしが言うからな!」

と啖呵を切った。
タタキというのがチヨの婚家で、タツノの母方の叔母の家だ。息子しかおらず、チヨの姑は昔からタツノを大層可愛がっているそうで、出来ない話ではなかった。
それ以来、ヨシの嫌味は少し治った。
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