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潮騒
第5章 初夜 ー満潮ー
ずるりと秘口から抜ける感覚に続き、トロトロと何かが流れる。月のもののような、中から出る感覚はないが、ただ、溢れるようにそれは漏れ出てきた。
正一郎は枕元に置いてあった手拭いでお互いの身体を清め、ひとつ息を吐いて布団に横たわった。
「未通娘(おぼこ)は具合がえぇな。」
ニヤ、と笑って抱き締めてくる。
褒められたのやら貶されたのやらわからぬ菊乃は、それでも優しく抱いてくれた正一郎が愛しく思え、そぅっとその胸に身体を預ける。
その日、ふたりは名実共に夫婦となった。
正一郎は枕元に置いてあった手拭いでお互いの身体を清め、ひとつ息を吐いて布団に横たわった。
「未通娘(おぼこ)は具合がえぇな。」
ニヤ、と笑って抱き締めてくる。
褒められたのやら貶されたのやらわからぬ菊乃は、それでも優しく抱いてくれた正一郎が愛しく思え、そぅっとその胸に身体を預ける。
その日、ふたりは名実共に夫婦となった。