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第2章 拒絶反応
「何か必要な物があったら言え。持って来てやるから」
海外にいる両親から息子を心配する電話があったが災難は連鎖し、母親が過労で現在入院中の為に帰国出来ないと言われた。
何から何まで世話をしてくれる、この姉弟に感謝はしているが、智也には誰よりも感謝している。
だが素直になれない。
「上司には俺から説明しといたから、心配すんな。あと――」
素直に“ありがとう”と礼を言いたいのだが、強がる性格のせいか、すんなりと言葉が出て来てくれない。
「でな?――どーした?」
「え?……いや…」
モジモジと布団で顔を半分隠す慧吾に、智也は首を捻る。
海外にいる両親から息子を心配する電話があったが災難は連鎖し、母親が過労で現在入院中の為に帰国出来ないと言われた。
何から何まで世話をしてくれる、この姉弟に感謝はしているが、智也には誰よりも感謝している。
だが素直になれない。
「上司には俺から説明しといたから、心配すんな。あと――」
素直に“ありがとう”と礼を言いたいのだが、強がる性格のせいか、すんなりと言葉が出て来てくれない。
「でな?――どーした?」
「え?……いや…」
モジモジと布団で顔を半分隠す慧吾に、智也は首を捻る。