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向日葵
第11章 想い愛
やっとの思いで、私の部屋に帰った。
「すみれ…」
「びっくりしただけよ…
おめでとうって言わないと…」
引き留める言葉を探していたはずなのに、逆の言葉が口から飛び出した。
それに……その言葉は間違ってないと確信した。
愛する者の幸せを願えない人間に、愛を語る資格はない。
愛する人の中に芽生えた命を祝福出来ない、最低な人間にもなりたくない。
私は決めていたはずだ。
自分の寂しさに負けて、泣いて縋る弱い女からは決別するって。
偶然、カフェの前を通り過ぎた梨花や涼太。
いろいろあったけど、命の誕生が二人をより強く結び、誰から見ても幸せな顔をしていた。
心から幸せを願えた。
愛する葉月の幸せは一番に願う。
当たり前の事じゃん。
それが別れならば、笑顔で『サヨナラ』を言わなきゃ…
「お茶、淹れるね。
今日はルイボスティーにするよ。
美容にもいいから」
貴女は水道の蛇口を捻り、丁寧にお茶を淹れてくれる。
沈黙になりがちな二人は、お湯が沸いたやかんがカタカタと鳴る音が聞こえるまで、お互い顔を合わせられなかったね。
お互いが幸せになれる言葉を探していたから…
「すみれ…」
「びっくりしただけよ…
おめでとうって言わないと…」
引き留める言葉を探していたはずなのに、逆の言葉が口から飛び出した。
それに……その言葉は間違ってないと確信した。
愛する者の幸せを願えない人間に、愛を語る資格はない。
愛する人の中に芽生えた命を祝福出来ない、最低な人間にもなりたくない。
私は決めていたはずだ。
自分の寂しさに負けて、泣いて縋る弱い女からは決別するって。
偶然、カフェの前を通り過ぎた梨花や涼太。
いろいろあったけど、命の誕生が二人をより強く結び、誰から見ても幸せな顔をしていた。
心から幸せを願えた。
愛する葉月の幸せは一番に願う。
当たり前の事じゃん。
それが別れならば、笑顔で『サヨナラ』を言わなきゃ…
「お茶、淹れるね。
今日はルイボスティーにするよ。
美容にもいいから」
貴女は水道の蛇口を捻り、丁寧にお茶を淹れてくれる。
沈黙になりがちな二人は、お湯が沸いたやかんがカタカタと鳴る音が聞こえるまで、お互い顔を合わせられなかったね。
お互いが幸せになれる言葉を探していたから…