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向日葵
第3章 ビアンの純粋と闇
 こんなに苦しく、悩んでいるっていうのに、脳天気な顔をして待ち合わせ場所に梨花がやって来たわ。

 ピンクのワンピースに白いカーディガンを羽織って、髪に緩やかなパーマをかけた梨花は春の妖精の様だった。

 狡賢い顔はメイクで上手く隠してね。


 『すみれ、おはよー
早かったね!』

 なんて言いながら、可愛くキメてさ…
その笑顔が憎らしいって思った。


 その時、悪魔は一瞬で私に知恵を運んできたわ。
ーーやっぱり、この女に思い知らせてやろうってーー

 「梨花、おはよー
今日も可愛いね」

 『やだぁーすみれ!
でもね、涼太君と初めてのデートだから張り切っちゃったー!
ねぇ、髪おかしくない?』

 「凄く、可愛いよ!
 でも、困ったわ…梨花…」

 『えっ、どうしたの?』

 「実はね…涼太君に言われたんだけどさ…
どうやら、康介君が梨花に気があるらしいんだよね…』

 『えっー!
康介君がー!
だって、私が好きなのは涼太君だもん!
困るよ!』


 自分の好きなものが遠くて手に入らない辛さを少しは味わいなさいよ!
 
 私は平気で嘘をついていた。

 涼太に相談なんかされてないし、康介が梨花に気があるかないかなんて康介にしか分からない。


 「困ったね…
そう言われちゃうとさ…
それを知っていて、涼太君と梨花がうまくいくようになんて協力は出来ないよ。
だから、梨花が何とかしなね!」

 意地悪で陥れたい気持ちが直になった瞬間だった。
人の心を弄び、自分の心に素直な人間なんて…
やっぱり、許せなかったからよ。
 

 
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