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龍、人生の絆
第3章 心に住む魔物
泣きながら答えるルナを横目に

龍はため息を一つ付いた。

「ルナは自分がした事の重さを
分かっているのかな?」

「人のお金を取ってしまった。」

「バカタレ!違うだろ?!」

「えっ?」

「あのな~。
人の財布に手を掛けた事は
決して許される行為ではないよね?

だけどそれは
ルナにとって大切な大切な
ちびチャンに自分の母親は
泥棒ですって汚名を
一生背負わせるような事を
したんだよ?分かるかい?」

「あっ!」

それを言われてルナは

更なる深い後ろめたさと

罪悪感で一杯になった。

「ルナはちびチャンの為に
一生懸命働いているんだろう?
自分自身を使って…
借金を早く返して
ちびちゃんと普通に
暮らしたいんだろうよ?

時間が立てばたつほど
旦那さんにも
ばれやすくなるから
今を一生懸命働いているのだろう?

旦那は結局は他人だが
ちびチャンは自分のお腹を
痛めた大切な存在なんだろうよ。
そのちびちゃんに

「罪人の子供」

と言う汚名を背負わせる気かい?
子供を不幸にする
馬鹿な母親が何処にいる!」

「私…なんて事を…
翔君…ごめんなさい!」

ルナは罪の意識と

子供に対して申し訳ないという

気持ちで遂に号泣してしまった。

自分はなんて駄目な母親だろう?

これからどうやって子供に

接していけばいいんだろう?

そんな想いがルナの

頭の中を駆け巡った。
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