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貸し出し遊戯
第13章 合歓の華床
悠介は蘭の責め具を外し、拘束を解いてやった。
旅人を招き入れるよう楽園の鍵を開けた蘭は、掻き上げた髪を片方の首筋に撫でつけ、胸を隠すようにとかした。
嫋やかな笑みを浮かべ、悠介の手を取り、ベッドの上へと誘う。
それは、この上なく自由で美しく豊かな、薄紅に染まった浅瀬で、人魚に竜宮へと手を引かれたような感覚を悠介に与えた。
ひらひらとしなやかに揺れてたなびく羽衣を纏うよう、蘭は合歓(ネム)の華の床へと悠介をいざなった。
見つめる蘭の瞳に、悠介は両手を広げるような心持ちで返した。
彼女は悠介の膝に乗り、恋しがるように唇を重ねた。
抱きかかえて愛撫してやると、舌を預けてしな垂れるようについて来る。
明らかに、柔らかに色を増した蘭。
悠介は蘭の中に自分の存在が植え付けられたことがうれしかった。