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第31章 エピローグ

セバスチャンが行商に出掛け、ニーナとアルマだけが残された家に、一人の男が現れました。

ラッカです。

「あれっ･･･ラッカさん、勤務中じゃないんですか？　騎士団の制服を着て･･･」
ニーナがラッカに尋ねます。

「この辺をパトロール中の寄り道だよ」
そう言ってラッカは笑います。

「ヒマなんですか？」

「そうだな。　ヒマだよな。　人間も魔物も、この地方で悪事を働くヤツは、ほとんどいないし･･･」

「メデューさんも悪事は働いていないってことですね」

「少なくとも、この地方ではな。　女の風体の男に姦通されたっていう報告は、今のところ無いからな」

「良かったです」
ニーナはそう言って微笑みます。