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あなたが教えてくれたこと
第7章 7
試すように力を入れても樹脂の薄膜はびくともしなかった。

「こんなの、恥ずかしいっ……」

腕は固定され、乳房も押し潰される。上半身は封印されたように完全に自由を失っていた。
しかもラップは空気を通さない為に熱が籠もって暑かった。

「芋虫みたいだね」
「そんなものに喩えるなんて、酷いっ……」

虫が嫌いな紫遠は顔をしかめる。

「愛を知って蝶に羽化するさなぎかな?」
「綺麗に言い直したつもりかもしれないけど、虫は虫ですからっ」
「騒がしい幼生だな。顔にもこいつを巻き付けようか?」

既に遼平は嗜虐プレイをはじめていた。変に逆らえば彼女が望むよりも遙かに滅茶苦茶にされかねない。

慌てて口を閉じて首を横に振った。
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