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女医の診察日誌
第7章 診療棟での痴態
その部屋は、家具、調度品、壁に掛かっている絵画までの全

てが豪華で ”やはり金持ちは違うな”と思い、目を丸くしていた、

「太田さん何を召し上がりますか?」

「コーヒーのホットを頂いても宜しいか?」

「では、家政婦さんに入れてもらいますね」

 彼女は、それを伝えに部屋を出たが、直ぐに戻り勇次と向か

い合う椅子に腰を下ろした。

「太田さんはお忙しいだろうのに、申し訳なかったわね」

「先生お気遣い無く、私は独り身なので、何時でも自由に動く
ことが出来ますので、これからも何でも言ってください」

「えっ、貴男みたいな素敵な方が、どうして独身なの?」

「仕事柄、若い女性と出会う機会が無かったのですよ」

「そうなの、それで今は恋人は、どうなの?、居るの?」

「それが、居ないんですよ、欲しいのですが」
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