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霞草
第10章 将来

あの時から大切にしている珈琲カップが、デスクの脇に置かれる。



「あんまり、無理なさらないでくださいね。」



「うん。」



「珍しい。

自分のことを書いてらっしゃるなんて…」



珈琲の薫りがする。



「そうだね。
やっと、書く気になったかな…」




そう、僕は、カウンセリングの傍ら、小説を執筆している。
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