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霞草
第3章 新天地
一人になり、こらえても溢れた涙をふき、最後まで味わいながら食事を済ませた。
食器を下げて
「ごちそうさま」
と大きな声で言い部屋に戻った。
ここに逃げこんだ後ろめたさは消えて、荷物の整理などをした。
悔しいが父が用意した予備校のパンフレットを持ってきていた。
本来なら2日目のはずだ。カリキュラムなどを眺めていたが、焦りはなかった。
バスの運転手、ここの夫婦といいとても心温かい人に出会った。
勉強は本気になれば、多少の遅れは取り返せる。
それよりも今まで見逃してきた何かに触れて、自分探し、大切なものを見つけたいのだ。