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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第5章 その時・紀永-
私の方からは、最大限に打てる手は打っている。
これ以上無駄に動けば、余計な物まで動きかねない。
ゴシップ・ライバル会社・そして身内…
早乙女の名を狙い、そして追い落とそうとしている輩も多いと言うのに、軽はずみな行動をして餌をくれてやる気は毛頭無い。
私だけならまだ良い、美紀や倉原まで狙われる事になってしまったら、何もかもお終いだ。
「何度も言うが、現状維持だ、分かったな遠藤」
「分かりました…」
まだ何か言いたそうな遠藤に釘を差し、私は広い執務室を後にした・・・・・
会長という足枷の為に、身動きがとれない紀永…
美紀と交差するのは、もう少し先の話になる。
もつれた糸は、簡単にはほぐれない・・・・・
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