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第10章 episode9

3月

卒業

高校を卒業した

4月から、直樹と別々の時間が流れる
直樹は地元を離れて、一人暮らし、専門学校に通う

私は、事務職で就職が決まっていた

直樹と付き合う前。。。

4月には、進路は決まっていた

いつか離れてしまう生活が不安だった

卒業。。。

離れても大丈夫

直樹は、笑って言った

直樹は、私が直樹しか見えなくて溺れてるのが分かっているから。。。

毎日逢えなくなる
寂しくて泣いてしまうだろう

直樹を求めすぎて苦しい。。。

大丈夫。。。
毎日、電話もメールもするよ
寂しくないよ？
寂しくなったら、すぐに逢いに行くから？

直樹は笑って言った

詩織が一番好きだよ
かわいい詩織
いつも、俺のこと考えていて？

...

別々の時間が動き始める

直樹がいない日常
毎日、抱きしめてはもらえない
苦しいよ

４月がくるまで、不安で堪らない私は毎日、直樹を求めた
毎日毎日、直樹に抱いて欲しくてたまらない
エッチしてる間は、直樹で一杯で幸せに感じた
部屋でしても、また外でもシタクなる
一日中、直樹を求め続けた

3月14日

ホワイトデー

毎日、直樹を求める私に、直樹は指輪をくれた

ペアリング

寂しくなったら、指輪をさわって？
俺も寂しくなくなるから。。。
薬指はね、心臓とつながっているんだって
だから、お互い寂しくなったら、指輪をさわって？
心を撫でられてるようにお互い感じるから
寂しくないよ？

右手につける

左は、予約済だけど、今はまだ右手につけていてね？

指輪をはめながら、薬指を舐める

イヤらしい。。。

チュッ チュッ
優しいキス
私は、このキスに捕らわれ、いつしか直樹しか見えなくなった

うん
寂しくなったら指輪をさわって、直樹の心を撫でるっ

んっうんっ

耳を舐める
約束だよ？
指からも、俺だけ感じていて？

お互いの指輪を撫であう

好きだよ

直樹が好き

...