この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
忘れられない人
第2章 episode1
高校三年生
三上詩織
人生最大のお願いがあります
神さま、どうか窓際で、アイツの近くの席にはなりませんように
一年に神さまには何度もお願いはいたしません
だから、どうかアイツの近くの席にはしないでくださいっ
今日は席替え
くじをひいたら、机を移動しろよー
先生の声が教室に響いた
くじは5番
窓際だ
よしっ
前はマジメくん
右隣は友達のあやみちゃん
みんな、あやちゃんって呼んでる
詩織が隣の席でよかったよお
私もあやちゃんの隣でうれしいっ
ギャアキャア喜んでると
詩織の後ろかあ
また、よろしくって
後ろから聞こえた
後ろの席はアイツだった
藤村直樹
なぜだか、高校生になってからいつも席が近い
前、右隣、左隣、後ろ
運命だよなあってあやちゃんとキャアキャア騒いでる
まじでヤメテ
...
キーンコーンカーンコーン
チャイムがなる
ちょっとお、ずるいよぉ
やっぱり来たか
藤村直樹の彼女で友達の梨花ちゃん
詩織だけずるいよぉ
あやちゃんも隣だし
あやちゃんが面白がり
詩織と藤村は運命だもんねぇ
ケラケラ笑う
私も直樹の近くの席がいいよお
騒ぐ、梨花ちゃんの腰に手を回し
梨花の席はここだよ?
甘い声で梨花ちゃんを膝の上にのせた
あやちゃんが顔を真っ赤にして
イチャイチャは外でやってぇ
と逃げていった
藤村の手は梨花ちゃんのスカートの中
あ あん
はずかしいよぉ
アイツは私に見せつけるように私を見た
私は、イヤホンをつけ音楽を聞いた
...