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第14章 episode13

部屋に入り、ソファーに座る
自分の分だけ、お茶を煎れた

直樹は私を見て、ベッドに座った

話、なに？

話を切り出す私

昨日、同窓会だったよ
詩織来なかったね。。。

うん

あやに、責めたてられたよ。。。
妊娠、気づかなくて、ごめんな？
赤ちゃん、可哀想だったね

涙が、パラパラ出てきてしまう

心をギュッと握られたみたいに、苦しい

詩織が、話があるって言ってたのに
気づかなかったんじゃない
気づかなかったフリしたんだ
ごめんっ

ひどいよ
ひどい

涙が止まらなかった

メールは？
別れのメール、私じゃないっ
妊娠してるかもしれなくて、そばにいて欲しかったのに
怖かったのに

心の全てを吐き出していく

ごめんっ

直樹が、近づいてくる

近づかないでっ

叫んだ声も虚しく、抱きしめてくる
ありったけの力で抵抗するけど、離れない

子供みたいに声をあげて泣いた
私からは抱きしめない

泣き止むと、抱きしめながら、直樹が言った

辛い思いさせて、ごめんな？
詩織が一昨日、電車になかなか乗れなかったのを見たんだ
子供や赤ちゃん見て、青い顔してた
ようやく電車に乗れたのを、見てたっ
俺のせいだよな。。。
ごめんな？

直樹も泣いていた

そうだよ
直樹のせいだよ。。。
ずっと一緒にいるって言ったじゃない
一緒にいてほしいときに、なんでっ？
他の女といたの？
なんでっ、辛い時にいなかったの？

心のザラザラした気持ちを吐き出していく

毎日、怖くて不安で一人で泣いて
直樹しかいらなかったのに
他は、全て無くなってしまったのに
赤ちゃんまで、なくしちゃったよぉ

たくさん泣いた
直樹に傷つける言葉をぶつけた

直樹は抱きしめながら泣いていた

たくさん泣いて、心を吐き出したら、落ち着いてきた

ごめん

直樹はそれしか、言わなかった