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禁煙チュウ
第15章 ハッピー・エンド(?)
「ちょ……石井、ちょっと待っ……」
眩暈を感じながら石井を止めようとした俺の言葉を遮って、石井が強く言い放つ。
「こんなふうに」
石井が俺の胸元をグイと引っ張った。真中さんのキャーという悲鳴が上がる。
あー……なんかデジャヴ……。
キスしていたのが一瞬だったのか、数秒だったのかも判らない。石井の柔らかい唇が離れて、視界いっぱいに石井の微笑んだ顔が見えた。
綺麗だ、と思った。
まるで、女神みたいな。
微笑んだままの石井が俺の耳に唇を寄せて囁く。
「わたしは、正しいですよ」
わーきゃーと、真中さんが何か言っているのが遠くに聞こえた。
俺は、
「……はい」
と答えるのが精いっぱいで。
あぁ、この子は本当に。
猫みたいで、解けないパズルみたいで、だけどとびきり可愛くて、やっかいで。
眩暈を感じながら石井を止めようとした俺の言葉を遮って、石井が強く言い放つ。
「こんなふうに」
石井が俺の胸元をグイと引っ張った。真中さんのキャーという悲鳴が上がる。
あー……なんかデジャヴ……。
キスしていたのが一瞬だったのか、数秒だったのかも判らない。石井の柔らかい唇が離れて、視界いっぱいに石井の微笑んだ顔が見えた。
綺麗だ、と思った。
まるで、女神みたいな。
微笑んだままの石井が俺の耳に唇を寄せて囁く。
「わたしは、正しいですよ」
わーきゃーと、真中さんが何か言っているのが遠くに聞こえた。
俺は、
「……はい」
と答えるのが精いっぱいで。
あぁ、この子は本当に。
猫みたいで、解けないパズルみたいで、だけどとびきり可愛くて、やっかいで。