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第33章 選択

「で、朱美は何になりたいの？」


理人から初めて聞かれた質問に少し驚いた。


「何って別に…とりあえず大学行って、就職出来ればいいよ。それが現実じゃない？」


「そうだな。俺もそうだし」


「でしょ」


「じゃあ、前は何になりたかった？」


やけに突っ込んでくるな。


「前って？」


「俺と付き合う前」


「…それは…言いたくない」


もう進路の話はウンザリだったので言わなかった。