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難問 -兄妹の領域境界-
第14章 旅人算の答え合わせ
(あったかい・・・・)
頭が撫でられ心地がいい。
「あ・・・れ・・・?」
「起きたか」
私はベッドの中で抱きしめられ、頭を撫でられていた」
「寝ちゃってた?」
「ちょっとだけな」
ちらりと時計に目をやるとまだ日付は超えていなかった。
「ごめんね・・・?」
「ん?」
「や、だって途中で・・・」
「ぁー」
「なんで寝ちゃうんだろう」
「ははっ」
真剣に悩んでるのに笑われた。
「だって、私ばっかり・・・」
「俺はいいよ」
「ぇ、なん・・・で・・・」
最後までするつもりない・・・の?
兄に満たされたいと思っている私はショックの色を隠せない
「未由が考えてるのと違うから心配するな」
「どういう・・・こと?」
「まだキツそうだし・・・それに・・・」
確かに2本目の指が入ってきたとき、痛さはなかったけれどかなりきつかったなぁ・・・とおもいながら
言葉の続きが気になる。
「それに?」
「うーん・・・」
言いよどむ兄、珍しい。
「未由、ピル飲める?」
「あっ・・・・」
そういうことか。
もともと生理痛がひどくて、飲もうとしてたことはある。
「何かあってつらい思いさせたくない」
確かに、現状一番確実な方法なのは間違いない。
たぶんいま言われなくても、いずれ自分からその方法を選んだだろう。
「うん、わかった。ありがと」
「病院行くとき言えよ」
それは、二人並んで婦人科で待つということ・・・?
「ふふっ」
想像してつい笑ってしまう。
「こっちは真剣なんだぞ」
「ん・・・・」
甘えながらごまかそうと、胸にすり寄る。
結局その夜は、今までの時間を取り戻すかのようにお互いの存在を確かめ合い
外が明るくなるころ二人とも眠りに落ちた。
次の日の帰りの車では、二人とも爆睡したのは言うまでもない。
もちろん、手をつなぎながら・・・
Fin