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喰われる人妻 菜穂
第12章 喰われる人妻 菜穂(12)

「2年前!?随分とご無沙汰なんですねぇ、それじゃ完全にセックスレスじゃないですか。」


案の定の反応に、菜穂は俯くしかなかった。


「さっき宴会の席で言われた時は、やはり図星だったんですね?へへ……という事は、奥さんも大分溜まっているんじゃないですか?欲求不満が。でもだったら丁度良かったじゃないですか、今日はその不満を解消できるかもしれませんよ。」


「……」


菜穂は天野の話に対して黙って俯いたまま、小さく首を左右に振った。

確かに性生活には不満を持っていたかもしれない。でもそれは愛する智明が相手でないと解消できるはずがなく、愛の無いセックスで満たされるようなものではないのだ。

しかしそんな菜穂の様子を見て、また天野は笑ってみせた。


「ハハッ、奥さんは本当に旦那さんを愛しているんですねぇ、いや実に素晴らしい。でもねぇ奥さん、あなたも結婚しているとはいえ、1人の生身の女性である事には変わりない訳でしょう?偶には欲しくて堪らなくなる事もあるんじゃないですか?旦那さんじゃなくても、男の身体が。」


「そ、そんな事……ありません。」


「本当ですか?2年もの間一度も考えた事さえないんですか?」


「ぇ……それは……」


智明以外の男性とするセックスを一度も想像した事がないと言えば嘘になるかもしれない。

でもそれはあくまで想像だけで、実際にそういう事がしてみたいと思っていた訳ではない。

浮気心があった訳ではないのだ。

菜穂が答えあぐねていると、そんな菜穂の心を見透かしたように天野はこう続けた。


「どうやら考えた事くらいはあるみたいですね。」


またも図星を突かれて顔を赤くする菜穂。


「わ、私は別に……その……」


「ハハッ、分かりやすい人だ。良かったですよ奥さん、それなら一緒に楽しめそうだ。」


そう言うと天野は肩に回していた手をゆっくりと下ろしていき、菜穂の胸の膨らみを浴衣の上から触り始めた。
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