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神さま、あと三日間だけ時間をください。
第4章 ♭切ない別れ♭
♭切ない別れ♭

 マンションに辿り着いたのは、午後五時近かった。おかしなもので、習性というか習慣は怖ろしいものである。琢郎とあんなことがあっても、美海はN駅の近くのデパ地下で惣菜を幾つか買い求めた。
 時間的にはさほど遅いとはいえないけれど、心身ともに色々ありすぎて、身体がついてゆけなくなりつつある。が、琢郎のことを思えば、夕食を拵えなければならない。
 琢郎は結婚前から、一人では何もできない男だった。その点はシュンと対照的である。琢郎も親許を久しく離れていたから、その点はシュンと同じはずなのに、自炊というものを全くしなかった。
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