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禁断背徳の鎖外伝・遅咲き桜-
第2章 異変-急な休暇と旅支度
「・・・
と言う事でね、一番手の空くこの時期に、前に話していた休暇と思ったのだよ」
「休暇‥‥‥ですか?」
確かに前に、纏まった休暇をと会長が話をしていた…
だが、それはかなり前の話‥それなのに今??
「渡米にも付き合い、私の独断だった書類を半日で集め…
まあ‥ご褒美休暇と言うところか……」
「ですが、業務の方は…」
「それは心配無い…
5日間しか休暇をあげられないが、その間は屋敷の秘書達が、遠藤の分の仕事を分担する事になっている、心配しないで少し羽を伸ばして来たらどうかね??」
「・・・はい・・・」
こう言われた以上、私は休暇を取るしか無い…
休暇は明日から5日間、急な事に私の方が戸惑っている。
会長に一礼し執務室を出てから、私の頭の中はどうしたら良いの疑問の繰り返し…
この屋敷に‥秘書になってから、こんなに長い休みは1度として無かった。
「・・・はあ・・・」
当てがわれている自分の部屋に戻り、今日の残務整理をしながら溜め息。
5日間、この屋敷内で何もしないのは辛い…
それにプライベートとなると、思い出す事も沢山。
特に‥美紀様の事・・
実らない私の片思いなのは、十分理解している…
美紀様も会長も、お互いがお互いを見ていない事も……
もう、何度も考えた事…
近親相姦という、重い十字架を背負ってでも、お2人は愛する事を選んだ。
そんな美紀様には私は映っていなく‥嫌われてはいないと分かっていながら、それ以上望めない私の思い。
「・・・・・」
此処に居れば、この事ばかり考えてしまうだろう、少ないながらも美紀様と関わった日々を……
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