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Oshizuki Building Side Story
第5章 Coloring in a moon
「……ねぇ、朱羽」
「ん?」
避妊具を付け替えた後、繋げたまま足を絡ませた状態で、彼女の頬にかかった汗ばんだ髪を耳にかけて微笑むと、彼女ははにかんだようにして言う。
「朱羽がイク時って、壮絶にエロい」
「それは……ありがとうと言うべき?」
「さあ? ふふ、朱羽……耳が赤い」
こういう余裕はどこからくるんだろう。
俺が年下だから?
むかつくくらい、あなたは綺麗に笑う。
「陽菜がイク時だって、壮絶にエロいよ。たまらなくなる」
陽菜の指を1本1本口に含んで見上げると、陽菜の瞳が濡れている。
それだけで多分、陽菜は繋がったままの俺の変化を感じ取っただろう。
陽菜を抱きしめ、彼女の耳に切羽詰まった声で囁く。
「……また、いい?」
「こちらこそ、お願いシマス」
そしてくすくすとふたり笑い合った後、笑いを消して艶めく彼女に覆い被さりながらキスをして、また睦み合う。
「ああああ……っ」
彼女が乱れる度に、シーツを摑む指のタンザナイトが俺の視界で揺れる。
夜の帳が落ちた濃灰の部屋で、その光に包まれるように、俺達はまた1つになった。
セックスが愛の表現だというのなら、俺はこの先ずっとあなたを抱き続けて、あなたの色に染まりたい。
俺の生が尽きるまで――。