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《愛撫の先に…②》
第9章 処方箋
『出来ない…君が酸いも甘いも噛み分けられ平静を装えるまで長くかかりそうですね』
結城は息をふーっとはいた。

『ひどい…わかったような言葉を使わないでっ』
奈々美は彼が彼自身または翔子や将也等を並べた上で奈々美への批判を言っているような気がして悔しいのだ。

『わかっているからです、君が精神的に大人になるまでまだまだ、恋愛や仕事の経験値を積んだ方が早く大人になると俺は言っている』
歩きまわっていた彼はソファーに座り空の烏龍茶をおかわりしようかとみている。

『あたし恋愛しようとしても空回りで変な人しか寄ってこない…何をしてもうちの社員とかバイトの高校生も結城さんがアサヒコーポレーションに来ると騒いでてアイドル並みの顔をしたあなたには蚊帳の外のあたしの気持ちなんてわからないっっ』
自分で自分の立ち位置を蚊帳の外と言って恥ずかしく眉を八の字に下げ真っ赤になる。

『君が蚊帳の外なんて誰が言っているのです、そんな感じだと魅力的だと周りから観られませんよ、もっと堂々としなければ』
立ったり座ったりしていたのでバスローブが乱れ彼は立ち紐をほどいて直し始めた。
時々みえる胸元に贅肉のない身体に顔を向ける角度により髪がサラッと頬や耳うなじをなでるような色っぽさ。

『いつも会社の部署の端っこでパソコン打っているだけだもん…堂々となんて…』
自然と猫背になる彼女の声も小さくなる。

『例えですよ、あたしって綺麗?…とまで堂々としなくていいですが背筋を伸ばして楽しくって事、例えばあの女…相沢さんと言ったね、君と相沢さんと足して2で割ればちょうどいい女性が出来上がるのに』
彼はスイートタイムまで乗り込んできた相沢を思い出し嫌悪感。

『相沢さんみたいにはなりたくない…隅っこでいい、目立たなくていい』
彼女は先ほど枕にしていた枕を抱えた。

『そんな風だから君は陽子さん以外の人達から軽く観られるのです、強くならなくては』
親友の陽子以外の人物に奈々美はボロカスな扱いを受けているというのだ。
彼は中谷専務の用事で時々しかスイートタイムに顔を出さないが今までの事柄からソレを見抜いていたようだ。

『そんな風だから?軽く観られ?どういう事…』
彼女は枕から顔をあげる。

『わからないのですか?君が今まで受けてきた仕打ちを……』
何故か助ける羽目になってきた結城からしてみればもっともな言い分だ。
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