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君を好きにならない
第12章 好きにならない

「ほんとは
なんかあったんじゃねーのか?」


俺は
アパートに着いても
少し元気のないマサシが
気になって仕方がない


「仕事で…ちょっと凹んでるだけです。
なんかうまくいかなくて」


「そういう時もあるよな…
仕事始めて3.4年か?」


「はい」


「ちょうどその頃は
色々あるさ」


「司さんも?」


「当たり前だ。
なんもねーやつなんていねーよ。
慣れた頃で任されるし
けどやっぱまだまだでな(苦笑)
今凹んでるかもだけどさ
それ、凹んでてどうにかなるもんなのか?」


「いえ(苦笑)
なりません。
問題は片付いたんで
ただ気持ちが凹んでるだけで…」


「もう少し飲むか?」


「でも、司さん
酔いさますって」


「明日休みなんだ。
お前も休みだろ?」


「はい」


「こんな時は仕事の話なんかしねーで
エロい話でもした方がいいんだ。
酒、あるか?」


「はい!」


マサシは
嬉しそうに台所から
酒や肴を持ってきて
テーブルに並べると

「こんなのしか
ないんですけど」

そう言って
照れて笑った


いつものように


手の甲を
口元にあてながら
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