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君を好きにならない
第12章 好きにならない
「俺なんかを

好きにならない方がいい



お前を

好きにならないかもしれないのに


こんなこと・・」





俺の言葉をかき消すように

マサシは
俺をさらに抱きしめ


そして



俺を

押し倒した




「真琴さんを

好きでもいいです






今日酔ってるから


全部忘れます



だから・・向井さん・・」




俺の胸の上で

甘えるように

そう呟くマサシの頭に触れ


優しく髪を撫でると



俺の脳裏に

ふと

真琴の寝顔が浮かんだ



「真琴を・・

もう
好きにはならない


そうでなきゃいけねぇのに

真琴を
好きでたまんねー
俺がいるんだ


だから


やれねーよ


マサシ・・」



その言葉で

マサシの身体から

力が抜けたのが分かった



マサシは

ゆっくりと
身体を起こして

俺を
見下ろし


こう呟いた





「じゃあ



俺が

向井さんを

慰めます」




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