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君を好きにならない
第19章 最終章
「ねぇ、向井さん
この格好でおかしくない?
大丈夫?」
「あぁ、大丈夫だって。
何着てても大丈夫だし
よく似合ってる」
「ほんと?」
「なんでそんな気にするんだよ」
「いや…別に…」
「何度も言ったろ?
マサシを気にかけてたのは
色々迷惑かけたからで
マサシを好きになったことは
一度もねーって。
しかも今日マサシがいるか
どーかもわかんなーんだぞ?」
「べ、べつに
僕はマサシさんのことなんか
気にしてねーし!」
と、頰を膨らませる
真琴が可愛くて
たまらない
「そんな可愛いことばっか
言ってると
slow行くのやめて
服脱がせて突っ込むぞ」
「もぉ分かったよぉ…」
それから
ちょっとスネた真琴の
手を握り
俺は真琴と玄関に向かった
無事小説は完成し
後は発刊を待つのみとなった
お祝いに
今日はこれから
約束通りslowに出かけるんだ
真琴は
初めて行くバーってことや
初めて会うオネェが
どんな人かとか
マサシに会うかもしれない
と、とにかく落ち着かなくて
仕方ない(笑)
そんな真琴を見てる俺は
それはそれで
楽しいんだけどな。