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君を好きにならない
第1章 へぇ〜 平塚真琴さんって 真琴くんだったんだ〜
BAR slow
「てなわけで
今日のところは
顔合わせっつー
感じだったんだけどさ
すぐにでも
ヤりたいぐらいだったよ」
「あらあら
まだまだ先は長いのに
大丈夫〜?」
「だよな〜(笑)」
「司、案外真面目だもんね。
仕事してる間は
絶対、手はださないじゃない」
「だな」
今日は週末
行きつけのBARで
俺は酒を飲みながら
店の中を見回した
ん〜…
あいつ見たからかな
今日は
なんかイマイチだ
「相手探し?」
カウンターの中の
ちょっとおネェなバーテンとも
長い付き合い
「そうだなあ…
ちょっとヤリたいっつーか
真琴とやれない分
誰か
いじりたいってか…」
「あ、あの子なんかどう?」
ん?…
おネェの視線の先には
色白の細身な
見たことのねぇ若い男が
一人で飲んでいた
「悪くねーけど…」
「あーゆーの好きじゃない?」
「嫌いじゃねーよ?
むしろ好み。
でもあれだな……
真琴に似てる」
「ならいいじゃない」
「だから
ダメなんだって」