この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
嫌いじゃなかったの!?
第4章 3ページ目。
いつもの私だったら
「いえ!突然のことだったのでびっくりしただけです!」
と言っているが、今の私は、言葉では形容できない恐怖を誰かに吐露したかった
私は、高校一年生の時にレイプにあった話を佐伯さんにした。
今まで人には話したことなかったのに。
そして最後に、
「男性に体を触られるのが基本嫌なんですけど、なぜか佐伯さんに抱きしめられた時、嫌じゃなかったんですよ。なんでですかね?」
あははと、私が笑うと、そこまで真剣に聞いてくれていた佐伯さんは頰を仄かに赤くして
私をまた抱きしめた。
この時も私は嫌悪感を感じることはなかった
ただ、安心した。
そして、佐伯さんは私の耳元で
「俺が守ります」
と言った。
佐伯さんの吐息が耳にかかりくすぐったかった
この時、佐伯さんの一人称が「僕」じゃないことにも私は気づかなかったし、
守りますというのは、この地方営業でだけだと、私は思った