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禁断背徳の鎖外伝・小指の選択
第8章 心の中の克服



ぁたしはそう思っていたの?


克服‥そこまでは思っていなかったと思う、先生と話して治療を止めた時は‥‥


だけど‥心の何処かに凝りはあった…
脅されたとはいえ、彼奴にやられた最低な陵辱の数々と、反発して不特定多数と関係を持ったぁたし自身の後悔。


後悔するという事は、ぁたしが間違いだったって事、だから戒めの為に‥‥それは克服しようとしていたって事?
ぁたし自身気付かない内に‥‥‥



「・・俺もいい加減克服しようと思う‥過去のしがらみから…
美紀さんの事が良い転機になったんだ、もう忘れよう過去は過去だって、踏ん切りが付いた」



「オリバーさん・・・」


確か家族を殺され、犯人を追っていたって…
ずっと‥今まで追っていたんだ‥‥オリバーさんの心のトラウマ・・



「俺が克服したからって訳じゃないけど、美紀さんも克服しよ?
傷痕を見る度に、後悔で落ち込んでいたら、やっぱり俺みたく何処にも進めなくなるからさ‥」


「・・・・・」


ゆっくりとは言われたけど、こうしてはっきりと克服しようと言われた事は無かった。


ぁたしの周りは‥‥うんん紀永は優しいから、急にどうこうなんて言わない‥
ぁたしは少し、それに甘えていた部分も‥‥


オリバーさんの言う通り、克服しなくちゃ駄目なんだ‥‥心の凝りから・・・



「・・そうだね‥
何時までも18才の子供じゃ無いんだから、いい加減克服しなくちゃ‥‥
オリバーさんの言う通りだよ」


「・・・そう‥‥」


オリバーさんがまた傷痕に唇を這わして‥
大丈夫‥触れられても良い、それはぁたしの心次第・・



「あっ‥‥はぁん‥‥」


長い時間を掛けて、傷痕に触れてくれる…
はっきり言って、身体は繋がったまま‥それなのに、そんな事も忘れたように、強く弱く傷痕だけを行ったり来たり・・


これだけなのに不思議な快感‥それは心が変わろうとしているから?


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