この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第11章 外側と内側
「個人的な方はこれで捨て置いて構わない、元々1回切りの約束だからね」
「分かりました」
「それと‥買収はそろそろ抑えるつもりだ‥
本社とのバランスもある、それに無駄な拡張は共倒れになりかねない‥‥
この辺りが潮時‥そう思う」
「内と外のバランスですか?」
「ああ・・
本来大きなグループ、それを倍近くまで広めた‥
複合企業になってしまい、それぞれの管理運営を監視するのも限界ではないかね?」
本社改革を進めてる今、これ以上の拡大はリスクが大き過ぎる‥
これからは、業績不振の子会社の改善か撤退が主力になるだろう。
「では、こちらのオフィスは、その方向性で動きます」
「頼んだよ葉山‥
私の方も通常に戻るから」
「はい」
こちらの心配はあまりしていなかった‥
葉山以下、しっかりと実力を持った社員達。
私が不在でも、基本姿勢を明確にしているから、簡単に回る・・・
"プル‥プル‥プル‥"
「???」
普通に業務に取り掛かろうとしたら、1本の電話‥それも私のプライベート携帯。
(本社で何か?)
朔夜叔父と個人的な連絡の場合、こちらに掛かって来る方が多い‥
そう思って携帯の着信ディスプレイを見たら・・・
「・・!?
本宅・・・から??」
何故今更??
確かに、この番号は教えてはいたが、一度として掛かって来る事は無かったのに‥‥
暫く考えてから電話を取る‥あまり良い予感はしない・・・
私に掛けて来たのは、本宅に古くから居る、会長の執事‥とりあえず黙って話を聞いていたら‥‥
「・・・会長が・・・倒れた・・・」
それは‥‥会長が‥‥祖父が倒れたという知らせ‥‥‥‥
・