この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
青い残り火
第11章 第11章
「な、なんでもありません!」

教室に笑いが起こる中、誰かが「でも、あの動画いったい誰が撮ったんだろう」と呟いた。


当初は衝撃を受けていた生徒達も少しずつ冷静になり、その殆どは二人を認める方向に傾きつつあった。神谷由香利は二人を引き裂こうと企む悪者になり、控え目な西崎を擁護する者が増えた。
彼らは口を閉ざし、秘密の共有が成り立っていった。

学園祭の準備で忙しくなれば、この騒ぎも終息していくだろうと一馬は思った。
このまま卒業の日まで、遠くからあの人を見つめていたい。
思いは募った。恋をしていた。富田も神谷も、愛しい人への想いは同じ筈だと、感傷に浸る事もあった。

桃香と千紗は、何も知らずに芽衣と連絡を交わしている。

「一馬ぁ、学園祭終わったらみんなで映画見に行こうって渋谷が言ってるの、覚えといてね。桃香と鈴木も誘うから、もちろん芽衣もだよ」

「……うん」

そろそろ友人達には、芽衣とは終わったのだと言わなければならない。彼は、心苦しい日々に早く終止符を打ちたかった。


/277ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ