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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第9章 本社内はトラブルだらけ

何度もコールしているが、紀永は出ない。
「くっ‥どうしたら・・・」
嬢ちゃんは落ち着くんだ!?
捕まえている腕を離す訳にはいかなく、唯一どうにかなりそうな紀永は、一向に連絡が付かない‥
いや思い出した、今日紀永と俺は交代し、紀永の方が顧客交渉に出向いている筈、それなら出る訳が無い。
「離してっ!殺さないで!!」
「嬢ちゃん・・・」
悲痛な程に叫ぶ嬢ちゃん‥
ほんの出来心が、こんな結果を生むとは‥とはいえ悪いのは俺だ、今のところは耐えるしか手が無いようだ・・・・・
(先ほどから、かなりの数の着信‥)
先方の手前、電話を受ける事も出来ず‥
商談込みの会談なだけに、簡単には抜け出せない。
私が今居るのはEAホテル内‥
朔夜叔父に美紀を任せているので、私の方が交渉の場に出て来たのだが‥‥
「・・・
ほう‥この条件と言いたい訳か‥‥」
「早乙女社長なら、この条件が一番欲しいところかと‥‥」
アポイントは朔夜叔父になっていて、先方も私を朔夜叔父‥早乙女社長と勘違いしている‥
こちらは都合が良いので、敢えて否定も肯定もしていない。
「そうだな‥
だが、これだけでは私は動かんよ‥
この程度の取引ならば幾らでもある、もう少し条件か物流量を増やさん限り、この取引に成立は無い」
「しかしっ‥‥」
「不服かね?
今言った筈だ、この程度の取引は幾らでもあると‥
もっと好条件の取引もあるだろう、そちらに期待はしたが、意外に期待外れだったようだ」
「もう少し時間を下されば、条件を見直しましょう」
「・・・
1週間‥それが待てる範囲‥
それで満足のいく条件が提示されない場合、他に回す事も考える‥これでいいかね?」
「分かりました、考慮させて頂きます」
「そうか‥‥‥」
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