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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第25章 初攻防戦・常務派
今はまだ何とも言えない‥
これだけじゃ証拠にすらならない‥
決定的な何か‥‥それをどう掴む?
「無理ね、今日のところは集めた物だけ持って帰りましょう‥
後は撒いた種が育つかどうか、その頃には援軍も来ていると思うから、向こうの出方待ちかも‥‥」
メモリーに今のデーターを全て移し、私は端末をロックしてしまった‥
確たる証拠が掴めない以上、此処でこうしていても無駄な話。
オリバーさんからの連絡と、オリバーさん自身が日本に来れば、少しは動きが取れるとは思う‥
オリバーさんだって何も考え無しに日本に来る筈が無い、絶対に裏工作して来る。
私は様子を見ながらそれを待つだけ‥
証拠は完全に揃えて証拠と言う、だからまだ我慢するよ私!!
「・・・しかし、昼間の胸糞悪くありませんか田野倉常務」
「会長の採決済みだ、こちらが何を言っても聞かん‥
相変わらずのワンマン経営、これでは先代の頃と何1つ変わっていない‥‥‥そう思われませんか皇専務」
「ふん‥‥上とはそんなものだろう」
仕方なく田野倉達に付き合ったが、さして面白みのある話ですら無い‥
変わらん男だ田野倉も。
「ですがあの倉原という女、上手くいけば使えます‥
あの能力判定で外れれば、会長派の目も逃れます、それがあの女を使う好機かと」
「囮か餌か使い捨てか、日向どれに使う気だ?」
「それは追々‥‥」
「・・・・・」
あの倉原の娘が簡単に使われるタマか?
俺にはそんな風には見えん、逆に空恐ろしいものを隠し持っている感じを受ける。
田野倉達には言わないがな・・・