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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第26章 米国から来た男
オリバーさんの答えを聞いて紀永は軽く笑う、だってオリバーさんの言う通り早乙女邸の警備さん達は全員暴力団上がりの人達。
「鋭い目はオリバーらしい‥
早乙女邸に居る半数は、色々な暴力団からの預かりで表には出せない面々‥
昔の繋がりの1つだが、人を寄せ付けない早乙女邸は隠れるのに適している、だからこそ全国の暴力団系の上の連中が私に依頼して来るのだよ、匿えないかと」
「そういう繋がりですか、それを逆利用すると?」
「何事もギブアンドテイクで成り立つのが世の常、そして経済界も暴力団も裏を返せば紙一重、だからこそどちらも成り立つと思わないかい?」
「・・・
相変わらず怖い方だ会長は、国家権力の俺でさえ霞んで見えてしまう‥
完全監視くらいは任せて下さい、伊達や酔狂で日本に来た訳じゃありません、ちゃんとした手勢は揃えています‥‥何処にでも自由に動けるとでも言っておきますか」
「君も中々策士だと思うがね‥‥
だそうだよ美紀、当面は社の外での話になりそうだ、中の方は頼んだよ?」
「分かってるよ、会長室フル回転でも証拠の手掛かりを見付けるから」
「そこは信用しているよ美紀の腕にね」
あまり本社に来れない紀永の代わりに、私が何かを掴まえなくちゃ‥
それに準備も必要だし、やらなくちゃいけない事は沢山あるんだよ。