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第5章 春ー2

おい？


時間ないよ？


いつから、飲んでるんだ？


飲んでるのは、レスじゃなくなってから。。。

もうっいいでしょ？

時間ないよ？


チッ。。。後で話するからな？


プイッと横を向くと、私の顎を掴んで目を合わせてくる


俺の子供は、いらないってこと？


っ。。。違っう。。。

でも、今更、もう一人なんて、産めないよ。。。？

陸とも、年齢が離れるし、笑われるよ？


チッ。。。続きの話は後でいい。。。

行くぞ？


私から離れて、さっさと、歩いていく

イライラしながらついて行く

距離をとって、歩く

途中、よそ見をしながら距離が空いていく

振り向きもしないんだ。。。

距離をどんどん空けていくのに、疲れて諦めた

途中で、ソファーに座ると電話が鳴る


はい？


どこ？


誠が、さっさと、歩いて行くからでしょう？


で、どこ？


イライラしながら、ブツっと切る

けんかしている場合じゃないのは、わかっている

この後、直樹とゆりと会うのだ

でも、子供っぽいことをしてしまう。。。

男は、妊娠させればいいと思っているかもしれないけど、出来た女のことは考えていない。。。

子供をおろしたりしたら、人殺しくらいに言うくせに、年の離れた兄弟を作り、妻が周りから言われることは考えない。。。

ため息が出る。。。

ソファーに座り、誠が近づいてくるのが怖くなる

知らないうちに、トイレに入って、出られなくなる

電話が鳴る

怖くて、出られない。。。

どうしたらいいの。。。？

電話は、鳴り続けている

電話を見ると、蓮からだった


蓮？


お母さん、どこにいるの？

お父さんが、探してるみたいだよ。。。？

何かあったの？


蓮。。。っ。。。わからないの。。。

お父さんには、言わないで？


どうしたの？


蓮。。。ごめん、じゃあね？


電話を切り、誠からかかる電話がディスプレイに写る

何の解決にもならない

意を決して、電話に出る


ハイ。。。


詩織。。。っ。。。どこ？


誠。。。？

私。。。子供は欲しくない。。。


っ。。。どこ？

その話は後でいい。。。


今から、行くから。。。

店の名前を言って？


ああ。。。待ってる


電話を切り、トイレから出てお店に歩いて行く

誠が見える