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第2章 夏

会社に、電話して休むことを伝える


誠に抱きついていく


休んだよ。。。？


行こうか？


どこに？


私に深い帽子をかぶせて、顔が見えないようにする


待ち合わせのカフェから離れた歩道橋の上から見る


誠、歩道橋は嫌味？


そういうわけじゃないよ？

ここからなら、向こうも見ないし、他も見える


何？


私を引き寄せて、指を指す


蓮と茉莉が見える

陸はいないみたいだ


何で？蓮と茉莉ちゃんがいるの？


さあな？

たまたま、立ち聞きしたんだ

蓮と陸の会話

で、今日、来るみたいだったから。。。


約束の９時になる

直樹は、まだ来ない


ゆりさんの姿が見える


詩織、約束９時なんだよな？


そうだけど、直樹は気ままだから時間、守らないよ？


詩織と、同じかよ？


ふふっ

確かに、待つこともないかも？

もうすぐ、来るわよ？

でも、あの女がいたら来ないかもね。。。


誠がゆりさんに電話する


ゆり、離れて待って？


誠っ

あの女に電話しないでっ


イライラしてくる


ハイハイ

腰を引き寄せてくる


誠？

もう、行こうよ？

直樹、気づいたかもよ。。。


わかるの？


さっき、あの女の横を車が通過したと思う。。。

私には、気づいてなかったけど。。。


頭を、ポンポンしてくる


ゆりに電話していい？


っ。。。いやっ


耳元で囁いてくる


この後、ホテルで愛してあげる


え？


電話していい？


イヤ。。。


クスクス笑いながら、電話していく


ゆり、詩織と交代して？


詩織、交代して？

アイツが来たら、ちゃんと向かいのホテルに連れて来いよ？

ラウンジで待ってろ

中の店で個室が、ある所で話するからな？

二人で、逃げるなよ？

ちゃんと、見てるからな？


え？

私、出来ないっ

直樹を連れて行くなんて無理だよ？


私の頬に手を当ててくる


お前、自分の立場、わかってる？

許してあげられなくなるよ？


っ。。。

誠っ。。。直樹は、難しいよ。。。


ゆりにも出来ないんだから、詩織には難しい？


もうっ

煽っても、ダメ。。。

やるわよ？

連れて行けばいいんでしょっ


詩織、ちゃんと拒めよ？


知らないっ


見てるからな？