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第1章 不満

「おかえり！」

家に帰れば私にそう言って笑顔を向ける彼がいる。

「ただいま、ご飯の支度するね」

「しーちゃん、今日は寒かったでしょ？
俺も寒くて仕事中凍え死ぬかと思ったよ～」

「たっくんの仕事営業だもんね、外回り辛いよね」

こんな他愛もない話も、毎日の事だ。

彼、たっくんとは付き合い始めて3年になる。
特にこれといって不自由はないが、
正直、最近毎日が退屈だ。