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溺愛 ~ どうか 夢のままで ~
第15章 汚れた安堵

従順すぎる花菜の身体は…不破と出会うより前にすでに快楽を教え込まれ、刻み付けられている──その心を取り残して。

不破はそれを感じていた。

「‥んッ……ァァ‥」

「イイんだろ?」

「ぅぅ…」

「直に…これを…っ、舐めてほしいか」

「ャ………ぁっ…」

今、彼女を貪っているのは確かに自分だが、触れる肌も溢れ出る蜜も…" 自分の物 "だと思えない。故の、違和感。

どれだけ喘がせたところでこの女を征服できない。


《 彼女はすでに僕のものだ── 》


此処にはいない何者かに、突き付けられている。



何者か──その正体は

あの男に違いないが。



「ハァ、ハァァ……!」

「気が変わった。…おい」

逃げぬようイカせぬよう…生殺しの状態でさんざんに焦らしたうえで、不破が唇を離した。

「俺に同情する余裕があるなら、その口でしてみろ」

「…!」

持ち上げていた足首も解放してソファーの上に落とす。

「やり方は…教えたよな」

わざと彼女が怯えるように声色を低くし、首の後ろに手を回して上体を引き寄せた。

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