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溺愛 ~ どうか 夢のままで ~
第22章 epilogue ~どうか 夢のままで~
いつかこの可愛い命に対してさえ、僕は怯えて生きていく事になるのだろう。
「…クク…‥は、はは……!…ホント‥救いが無いよね」
ほらね、やっぱり悲劇なんかじゃなかった。
これほど醜悪な哀恋があるわけない。
ああ、そうだ。せめて僕が本当に……君と本物の兄妹なら、悲劇にくらいはなれただろうに。
“ なんて…っ…愚かだろう ”
わかっている。
意識のない身体を征服して何になる?
眠る彼女と繋がったところで何の意味がある?
…それは確かに正論だよ。
だが…そうやって今の僕を諭さんとする者がいるならば、そいつは間違いなく狂っているさ──。
「ねぇ……? 君もそう思うだろう……?」
甘い声がすがり付く。
伊月は腹を撫でていた手を止めると、今度は両手で彼女の腰をわし掴んだ。
敷布に沈んだ腰を浮かせ、奥まで突き刺すのに最もいい角度まで持ち上げた。
「…花菜……花菜…!」
「…ハ‥‥ァ、ァ、ァ─……ッ」
「ずっと…ここにいよう……」
「ぁぁ─ッ…‥……‥オニィ‥‥チャ ン…‥」
「僕もね……とっくに、泳ぎ方を忘れたンだ」