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サイドストーリー7
第7章 横浜発 7:54×9歳差のジレンマ
いつもの電車に横浜から乗って、職場のある駅を1つ過ぎた駅で降りる。
改札は工事中でいつもとちょっと勝手が違っていた。

ここでいいんだよね?

何だかいつもと違う雰囲気の改札を出ると
すでに矢野さんが待っていて。

「さくら、こっち」

と、さわやかに笑う。
今日は矢野さんのお兄さん夫婦と一緒に食事会だ。

この前、私の姉と矢野さんが会ったので
(って、同じ会社の人だから顔見知りだけど)
今度は、矢野さんのお兄さんに会わせてくれるという。

お店は駅から5分も歩かないギリシャ料理のお店で
私はギリシャ料理なんか初めてだ。
ちょっとワクワク。

ブルーとホワイトを基調とした店内は明るくて
いかにもギリシャっぽい雰囲気でいい感じ。

私たちがお店に入ると先に着いていたお兄さん夫婦が軽く手をあげた。

あ。矢野さんに似てる、かな。

純さんと晴菜さんだと自己紹介されて
楽しく話していると、純さんの晴菜さんへの過保護っぷりは
夫婦というより兄妹のようで
恋人は・・・・矢野さんと晴菜さんのような錯覚さえ起こした。

晴菜さんも旦那さんであるはずの純さんを「純にぃ」と呼んで
恋人ではないはずの矢野さんを「亮ちゃん」と呼ぶ。
この幼馴染の三角関係は私の知らない歴史があるんだろう。




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