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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第5章 乱暴でもいいから、奪って
また心の中の動揺の呟きを声に出してまうという失態を犯したのだろうか。堺は慌てふためいてまた電気を点けようとするが、何処からともなく漂ってきた花の様な薫りが鼻腔を擽るとしのの小さな手が堺の手に重なっていた。
「――っ!!」
テレビの前にいた筈のしのは、いつの間にか堺の背後まで来ていた。
しのは、飛び上がらん程に驚愕する堺の背中にしがみつき腕を胸板に廻して小さく呟いた。
「なんで……そんなに躊躇うの?」
「……っ」
「わ……私を……可愛いって……言った……じゃない……」
「――そっそれは……っ」
堺は耳まで真っ赤に染めてしのの腕を振りほどこうとするが、力が入らず上手く行かない。

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