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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第8章 愛の巣
「はあっ……い……きがっ」
何十秒の間だったのか、それとももっと長くそうしていたのかは分からない。堺が唇を離し、しのを解放するとーー但し、彼女の身体をしっかりと抱き締めたままーーしのは酸欠の金魚のように口をパクパクした。
「ごめ……」
「つい、でしょ?」
「ーーっ……ご、ごめんね」
「謝らなくっていいから……」
しのは胸のボタンをひとつ、二つ、と外す。
現れた魅力的な胸の谷間を目の前にして、堺は自分の鼻を両手で押さえて呻いた。
「う……は……鼻血でそ」
「ええっ?嘘でしょ?」
「む……いや嘘でなくってだね」
「だってーー昨日そんな事なかったのに」
「きっ……昨日は……夜だったし暗かったしね……」
堺は鼻をつまんで天井を仰ぎ、ゴニョゴニョと口ごもる。
そう、昨夜は仄かにしのの身体が照らされている程度だった。それでも堺には勿論結構な刺激だったのだが、なにしろ今は朝だ。勿論明るいし、しのの肌のキメの細かさまではっきりと見える程なのだ。こんな条件下で、はち切れん如くのもぎたての夏の果実のようなしのの裸体を目にしてしまったら、脳の血管の一本や二本は軽くブチ切れるのではなかろうか。

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