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第13章 薔薇の貴婦人

「はっ…あぁっ！エオス…」


止めどなく溢れ落ちる涙を見せるシェリルと、何度も激しい口付けを交わすエオスは、やっと得た幸せに酔いしれていた。


「…愛してる…シェリル！」


奴隷から妻や夫にのし上がる話は珍しくない。
しかし、国王の姪でもある氷の女王が奴隷上がりの夫をめとったと言う話は、人々に強烈なインパクトを与え、途絶える事のない噂となった。